ストレージ仮想化を行う新世代のソフトウェア
ITの普及は目覚ましく、企業の規模を問わず利用することが当然になりつつある。しかし、ITに対してさらなる期待が持たれているにもかかわらず、インフラ拡充への予算の増加が難しいといった実情を抱える企業も少なくない。
パブリッククラウドは数々の課題を解決してくれるが、セキュリティ上の懸念など、別の不安材料が生じる。そこで今回は、それらの悩みにこたえるであろう「ストレージ仮想化ソフトウェア」に注目してみよう。
課題解決に役立つ仮想化ソフトウェア
サーバー仮想化の浸透につれて脚光を浴びているストレージの仮想化。コストをかけずにできるストレージ仮想化というと、まず考えられるのがパブリッククラウドだ。しかし、クラウド上に重要データを存在させることやサービスがいつまで続くかなど不安に感じる要素も多い。そこで注目したいのが「仮想化ソフトウェア」である。
クラウド上ではないため、クラウド利用に付随する不安に悩まされることなく、低コストで効率化をサポートする優れものである。
ストレージ仮想化ソフトウェアのメリット
導入時のメリットについては下記の通りだ。
- 物理や仮想問わずにストレージをまとめることができ、用途や欲しい容量に沿ってストレージプールを作成できる
- 小さなスタートも可能で、必要に応じてスムーズに拡張できる
- フォルダのキャパシティ限定が可能になり、実行タイプを選べる
- ダッシュボード画面等が存在する場合、運用・管理がわかりやすく手間も軽減できる
- ストレージ容量以外にも機能やサービスを付加しながらも、パブリッククラウド等と同等の価格であるため、コストメリットが高い
では、どのようなストレージ仮想化ソフトウェアが存在するのだろうか。
1. VVAULT 7.2
Windows上で稼働するストレージ仮想ソフトウェア。いくつものストレージをまとめて仮想ドライブを構築する働きを持ち、フォルダクォータ機能もある。
これは、全てのストレージ(内蔵されたHDDやクラウドやネットワーク上のストレージ等)が混ざり合う環境において、仮想ドライブが持つフォルダごとにキャパシティを限定する機能だ。容量超過ができない「ハード」と超過可能で警告を出す「ソフト」の2種類が存在する。
2. ScaleIO
パブリッククラウドのようなスタイルを持ちながらも、社内で使え、リソース展開をすぐに始められることがメリットのストレージ仮想ソフトウェア。ハードウェアに依存せずに、物理・仮想を問わず余ったサーバーを利用してストレージプールとして使える。インストール後に定義を行うことで、リソース準備が整うのも便利な点だ。
このほかに、必要時の拡張がかんたんな点や、ダッシュボード画面で表示される現在の実行状況が色分けされており、すぐ確認できわかりやすい点などのメリットがある。そして、ストレージ以外にもサービスがあり、多機能なところも魅力的だろう。
まとめ
今後、企業がITを発展させるための課題となってくるのが予算だろう。そのような中で、コストをかけずに安全性や拡張性、運用・管理の利便性を得られる新世代のソフトウェアは大きな魅力がある。有用性が高く、導入することでコストカットと業務効率化の双方を助け、ビジネスへ大きく貢献することだろう。
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