株式会社エヌ・アンド・アイ・システムズ

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Technology

ユーザーインタフェース(UI)はコンピューターと人間をつなぐもので、例えばアイコン、マウス、キーボードなどがある。初期の大型コンピューターではコンピューターに人間の意思を伝えるために、パンチカードやさん孔テープなど、操作性が現在より格段に劣る大がかりな道具が使用されていた。

アイコンやマウスなど現在一般的なUIはPCの登場とともに発明された。そのような意味では、コンピューターの発展はUIの発展と共にあるとも言える。

ではスマホやタブレットなど、現在のスマートデバイス時代において、UIはどのように変化して行くだろうか?

 

UIUXの入り口となる

スマホではすでに、多くの新しいUIが利用されている。たとえば、おサイフケータイのようにかざすだけで入力できるNFC(Near Field Communication)や音声入力。指紋によるユーザー認証。タッチペン。ウエアラブル・グラス等々だ。

さらに、現在、先進的な研究では使いやすいUIを一つ一つとらえるのではなく、ユーザーが情報システムと交流するための総合的な体験(UX: User Experience、ユーザーエクスペリエンス)を提供する入口としてとらえる考え方が登場してきている。

ユーザーエクスペリエンス(UX)とは製品やシステム、サービスを利用したときに得られる満足感や楽しさ、心地よさなどの体験のことである。

つまり、今後、求められるUIとはシステム全体として一貫性を持ち、利用者の状況を理解して適切な支援を行うコンテキスト・ウエアの性格を持つものだ。コンテキストとは「文脈」を意味する単語である。

 

利用者の思考・行動を途切れさせないUX

ビジネス分野での具体例を挙げると、例えば利用者の思考を途切れさせないUXとして次のようなものがある。

客先からの帰社途中の移動中にモバイル端末でメール作業を行い、事務所についたら自動的に見ていたメールがデスクのPCで起動し、メール作業が終了する。次に、会議資料が更新され、会議では資料は会議室のディスプレイと手元のペーパーディスプレイに自動表示され、面倒な準備作業をする必要はない。

あるいは、福岡へ出張のため朝、東京から飛行機で出掛けた場合、利用者の所在地を自動的に認識して、重要な情報をどこにいてもタイムリーに通知してくれるなどだ。

 

UXを実現する技術

このようなスマートデバイス時代のUXを実現する重要な要素技術にコンテキストスイッチ技術がある。GPSや無線LAN、NFCなどを利用して利用者の場所や時間、接続ネットワークなどを自動的に検知して、利用可能アプリを切り替える。

また、AR(Augmented Reality :拡張現実)技術は視覚など人間の感覚で得られたリアルな情報に、デジタル技術を重ね合わせて利用者の感覚を拡張・強化する技術で今後、有望な技術として期待されている。

かつて「コンピューター、ソフトがなければただの箱」と言われたが、今後は「スマートフォン、コンテキストがなければただの電話」となるだろう。

 

参考:
日経コンピュータ「機械学習が変えるUIの意味」中田敦
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20140210/535803/

IT用語辞典 UX
http://e-words.jp/w/UX.html

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