これが必須!「アプリケーションの仮想化」
アプリケーションの仮想化について!
仮想化とは、物理的な部分と論理的な部分を分離させて、
ITリソースの最適化を図ることでメリットを生み出す技術のこと。
例えば、サーバー仮想化では1台のサーバー上で複数のOSを
仮想的に稼働させることでハードウエアの削減や運用コストの削減、
柔軟なリソースの配分などを実現する。
一方、アプリケーションの仮想化とは、アプリケーションの実行環境と利用環境を切り離すことで、
根本的なセキュリティ対策を施したIT環境が実現できる。
アプリケーションを仮想化する理由
では、なぜアプリケーションを仮想化するのだろうか?
クライアント環境では通常、PCの台数分のOSとクライアントアプリケーションを
管理しなければならず、管理作業が大変になる。
そのほかにも、最新のアプリケーションをインストールする場合には、
PC1台1台に個別に対応しなければならないことから、そのためのコストも増加する。
というのも、アプリケーション・ソフトのバージョンの不一致から
新しいシステムを導入するために複雑な手順を踏まなければならないからだ。
また、ファイルやデータの管理もユーザー部門に委ねることになり、
情報漏洩などに対するセキュリティへの不安もあるなど、企業にとって厄介な問題も存在する。
アプリケーションの仮想化はこれらすべての問題を解決する。
アプリケーションの仮想化ではサーバー1台にOSや
クライアントアプリケーションをインストールするだけで、済ますことができるのだ。
それによってソフトウエアのコピーはサーバーの台数だけに限られるため、
管理とシステムの可用性が大幅に向上するほか、集中管理により、
セキュリティとサービスレベルが向上するというメリットがもたらされる。
アプリケーション仮想化の威力
改めて説明するまでもなく、アプリケーション・ソフトはOSの上で稼働する。
このため、同じ機能を果たすアプリケーション・ソフトであっても
OSが異なれば別のアプリケーション・ソフトをインストールして使う必要がある。
だが、アプリケーション仮想化技術を使用すればアプリケーション・ソフトは
サーバーとクライアントの間は切り離された状態で使用することになるため、
OSの”しばり”から解き放されることになる。
アプリケーションの仮想化ではサーバー上ですべてのアプリケーションを稼働させ、
クライアントPCとの間では画面イメージとキーボード、マウス信号だけをやり取りする。
アプリケーションはサーバー上で実行されるため、
クライアントのOSに依存することがないことは大きな威力となる。
様々なメリットのあるアプリケーション仮想化
また、管理面からは標準的なサーバー1台で30~50台のユーザーを独立して処理できるため、
アプリケーションやデータを集中管理できるメリットがある。
さらに、ポリシー設定によりユーザーここにアプリケーションやプリンターなどへの
アクセス制御が可能になる点も魅力だ。例えば一般社員と幹部とで利用できる
アプリケーションを社内と社外で変えるなど、簡単に行えるようになる。
様々なメリットにあるアプリケーション仮想化。
企業のIT活用の分野では今、アプリケーション仮想化を抜きに運用できない状況を迎えていると言えよう。