中小企業が「仮想化」導入により得られるメリット
大企業のIT部門では、例えばサーバーも数多く、人件面では「技術者が多数必要・彼らの業務が煩雑」、ハードウェア面では「熱がこもりやすく使用電力が多い、さらに数が多いためコストがかかる」などの問題が生じる。そのため、大企業では仮想化でサーバーを統合し、課題の解消とリソースのスマート化を行っているところも多い。
それでは、「仮想化」は大企業向けに限ったサービスであろうか? 実は、中小企業にとっても、導入することで得られるメリットは多い。主にどのようなシーンで役立つのか、また、どのようなメリットがあるのか、それについて見ていこう。
仮想化はこのように役に立つ
稼働面では、エンジニアの負担を減らしながら業務がスムーズになる。コスト面では、サーバー関連費用の削減を叶え、浮いた予算を別に活用できる。現場と経営、双方において役立つシーンが発生するのだ。
仮想化を導入することで叶うメリット
現状、問題なく稼働しているものに「わざわざコストをかける」ことには、ためらいが生じるかもしれない。だが、「省スペース」・「維持費の削減」・「運用の効率化」・「業務のスマート化」などメリットは複数ある。
1. 機器に関するコストを削減
サーバーの新規導入・維持にかかるコストがカットできる。1台導入すればまとまった費用が発生し、さらに、アップグレードや維持するためには「存在する台数分」の費用がかかっていく。仮想化によって、これら費用の削減が見込める。
2. スペースと発熱の問題が低減
仮想化によって、省スペースが可能だ。スペースが確保できると、サーバーがもつ「発熱」面での問題も改善するだろう。熱暴走トラブルの心配が減り、ついで、冷却にかけていた費用の削減ができる。
3. 電力に関するコストの削減
実際稼働するサーバーが少なくなるため、そこにかかる電力が減るだろう。これによって、電気代がスリム化でき、年間のコストカットに大いに役立つだろう。
4. 運用効率のスマート化
エンジニアの手間が減るため、「効率」が良くなるだろう。今まで行っていた業務の負担が減るため、定められた稼働時間のなかで業務がこなせるようになり、「効率化」というメリットにつながる。
まとめ
サーバーは1つか2つのみであり、動かしているアプリケーションも1つ、ITスキルもごく限られているような場合には、仮想化は必要ないかもしれない。しかし、サーバーなどのハードウェアの新規導入やアップグレード、電気代、人員コスト等を考慮した際にメリットが大きいようならば、中小企業にとっても仮想化を始めるタイミングにあるといえよう。
参考:
Sara Angeles氏:5 Virtualization Solutions for Small Businesses
http://www.businessnewsdaily.com/5993-virtualization-solutions.html
Sara Angeles氏:Is Your Business Too Small for Virtualization?
http://smallbusiness.foxbusiness.com/technology-web/2014/03/14/is-your-business-too-small-for-virtualization/
調査結果:中堅中小企業の仮想化導入状況–課題は運用管理の効率化
http://japan.zdnet.com/pickup/vmware_201307/35033774/
とうとう来た、「中小企業にこそサーバ仮想化」の時代
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1212/26/news004.html