大学に導入された新しい仮想化システム基盤とは
大阪工業大学にて2014年4月から稼働している「教育研究系システム」内仮想化システムインフラに、「Vblock™ System 320」が導入されている。株式会社ネットワールド(以下:ネットワールド)が開発したフルコンバージド・インフラストラクチャであり、教育機関への導入は初となる「Vblock™ System 320」。
今回は、仮想システムインフラ及び新システム概要と採用に至った経緯について解説していこう。
「Vblock™ System 320」とは
VCE Corporatioの製品で、ITインフラに必要なコンポーネントを統合したシステム基盤であり、具体的には、複数社のサーバ、ネットワーク、仮想化インフラ、ストレージ、運用管理ツール等が存在する。設計・テスト・検証を済ませたインフラストラクチャとしてリリースされている上、仮想デスクトップ・さまざまなクラウドに向けた仮想要件等にも対応する。
教育研究システムの概要
教育研究システム全体は、プライベートクラウド(ネットワールド開発の「Vblock™ System 320」を仮想化基盤とする)と、IaaS型クラウドサービス(株式会社インターネットイニシアティブ開発の「IIJ GIOコンポーネントサービス 仮想化プラットフォームVWシリーズ」)の2種類の組み合わせからなる。
大阪工業大学にて2014年4月より稼働している教育研究システムに、「Vblock™ System 320」が導入された。仮想化インフラの中核として選定された同システムは仮想要件等に対応し、サーバや仮想化インフラ等コンポーネントも充実する。概要や採用の経緯について詳しく見ていこう。
「Vblock™ System 320」の仮想化基盤には、サーバ集約と仮想デスクトップインフラ環境が構築されている(運用・管理の効率化)。株式会社インターネットイニシアティブ提供のクラウド仮想インフラには複数の仮想サーバ(Office365等のクラウドサービス、学内のアカウントから認証連携を使用してクラウドサービスが使える外部認証基盤用サーバ、メール関連サーバ)があり、接続オプションにてクラウド上の仮想化インフラと学内ローカルネットワークが繋がり、一元管理が可能となる。
採用に至った経緯等
これまで大阪工業大学では、各キャンパスにて研究や教育に利用するネットワーク基盤を構築するなど支援を実行してきた。しかし、教育用端末の老朽化・ネットワーク環境の充実化・サーバの集約、仮想デスクトップインフラ構築など課題が発生し、改めてシステム全体の改革を実行することとなった。
そこで国内外から選定した結果、メインとなる仮想化インフラに「Vblock™ System 320」が選ばれた。長期における安定運用・管理工数の削減によるコストカット、コンポーネントの充実、整ったサポート体制、高パフォーマンスデータベースシステム等が高評価され、選定されるに至ったのだ。教育機関に「Vblock™ System」が導入されたのは国内でも初になる。
まとめ
大阪工業大学に導入された「Vblock™ System 320」は、仮想デスクトップや多種クラウドに向けた仮想要件等にも対応し、複数社のサーバ、ネットワーク、仮想化インフラ、ストレージ、運用管理ツール等を備え、設計・テスト・検証を済ませたフルコンバージド・インフラストラクチャとして高い評価を受けた。
同大学の課題解決をサポートすると見込まれ、教育機関への導入は初という同システム。その機能性は教育・研究において大きく役立っていくことだろう。
参考:(※外部リンク)
- 大阪工業大学は日本の大学で初めてVCE VBLOCK™ SYSTEM 320を導入しました。
- 大阪工業大学、VCE社のコンバージド・システム「Vblock™ System 320」を国内大学で初めて採用